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炭素・黒鉛

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炭素・黒鉛の威力

炭素・黒鉛の特徴

固体高分子形燃料電池では炭素・黒鉛が多く使われています。その炭素と、炭素の中でも結晶性の優れた「黒鉛(グラファイト)」は、さまざまな産業において素材として用いられています。非常に性質が安定しているため、広く産業・工業において欠かせない存在となっています。

  • 結晶構造の均整が取れている
  • 電気をよく通す
  • 耐熱性・熱伝導性・に優れ、急激な温度変化に耐えられる
  • 摺動性がある
  • 酸・アルカリに対する耐薬品性がある
  • ガラス、石英を始めとした融解金属と反応しない
  • アルミより軽く、加工が簡単
  • 抗菌性がある

炭素・黒鉛の用途

上記の特徴から、さまざまな過酷な環境下において需要が高まりつつある炭素・黒鉛。現在では半導体分野、原子両分野、放電加工分野、宇宙航空分野など多分野にわたって広く採用されています。

  • 原子炉の炉心部分・核融合炉の部材
  • 航空機・ロケット
  • モーターのブラシ
  • ヒーター
  • 家電製品
  • るつぼ etc…

炭素繊維

樹脂や金属などの複合材料の強化目的で用いられる炭素繊維は、その名の通り炭素だけで構成されている繊維質です。アクリルといわれる樹脂や石油ピッチを繊維化して熱処理を加えて生成するもので、非常に細く、微細な黒鉛の結晶構造を持っています。

軽量で耐久性が高く、電導性や耐腐食性、耐熱性、化学安定性など数々の優れた性質を兼ね備えていることから、航空宇宙用途のフィラメントやクロス、断熱材や耐熱保護材用途のフェルト・マットなど、多くの産業界で幅広く用いられています。

GDL・触媒担体・セパレータに用いられる安定素材として

炭素・黒鉛は、優れた特徴から燃料電池の中ではGDL、触媒担体、セパレータなどに用いられています。

GDL

固体高分子型燃料電池の電極の基幹部品であるGDL(ガス拡散層)の量産化にあたっては、素材にいくつもの条件が求められます。

電気伝導性 加工性・取り扱いのしやすさ
低コスト化 物質拡散性
熱伝導性 耐食性

これらの条件を満たすのは、唯一、上述の炭素繊維をシート状に成形した織布、不織布なのです。

触媒担体

触媒は粒子が細かい粉末になればなるほど活性点が多くなりますが、それだけ取り扱いが難しく、きれいに分散させて高効率で利用するためには担体への固定が必要となります。担体には、電気伝導性と触媒活性物質の固定土台となるべく化学的に安定していることが求められます。そこで炭素・黒鉛の安定した性質が活躍するというわけです。

セパレータ

燃料電池を構成する板状の部品「スタック」は、直列に配置される各単電池を接続するための電気伝導性の仕切り板であると同時に、燃料ガスが反応する部分と空気が反応する部分を分離する役割を持っています。また、その表面には、触媒部分に効率的に燃料ガスや空気を送り込むために、独特の流路が形成されています。セパレータに求められる電気伝導性・熱伝導性・耐食性などの多くの条件に適う素材は優れた特徴を持つ炭素・黒鉛を除いてなかなかありません。

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